大人になる前に亡くなる人が多かったこと(石村)

大人になる前に亡くなる人が多かったこと(石村)
中学1年生の時のこと。家から少し行ったところにある丘を削って宅地を造成する工事が行われていたのですが、そこで友人と弥生時代の甕棺墓(かめかんぼ)を見つけました。甕棺墓というのは、今から大まかに2千年ほどまえの弥生時代に北部九州に見られたお墓のありようで、弥生土器と名付けられた素焼き土器のかめを逆さまに合わせた形(つまり口と口をぴったりと合わせた形)につなぎ合わせ、中に遺体を納めて埋葬するというものです。市の埋蔵文化財課に知らせたところ発掘調査が始まり、私は発見者ということで特別に発掘作業に加えてもらいました。さて発掘作業が進むにつれて気が付いたのですが、土の中から出てくるのは小さな甕棺、つまり子供用がほとんどで、正確に数えたわけではないのですが、大人用のものは数分の一だったと思えました。中には明らかに乳児のものと思える小ささのものも。今でも発展途上国ほど乳児死亡率、〇歳児未満死亡率が高いと言う話を聞きます。少したって私もそのことを知るようになり、発掘現場で見た甕棺の数の偏りと符合して納得したのでした。日本もかつては同じだったのだと。

石村修善

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